地域ケア個別会議(見え検)を開催しました

時:令和4年5月25日
場:もみじ館2階(M-スタジオ)会場とオンライン

今回は「家族協力がなかなか得られない対象者」の支援ケースについて振り返りを行いました。ご本人は肺の病気があり在宅酸素を利用している要介護3の女性Aさん。長男さん、長女さん、お孫さん、そして多数の猫たちと同居。それぞれ就労しており介護協力はあまり得られず日中はAさん1人。市外に住む次女さんが病院受診の他、時々訪問してくれる協力者。昨年呼吸器疾患で入院したAさん、担当医から自宅へ戻ることは病気から考えると環境的に難しい、戻ったら命の保証はないと言われたとのこと。しかし、自宅へ帰りたいと強く訴えるAさんの意向を尊重し退院。自宅療養中徐々に状態低下がみられ、ケアマネさんや主治医が、家族やAさんに入院や施設入所を提案しましたがなかなか受け入れられず、最期は自宅で亡くなられたとの事でした。「Aさんは命を張ってでも自宅に本当に戻りたかったのか。Aさんの環境を安全にする方法はなかったのか」とケアマネさん。

検討を進める中で周囲の支援だけではどうにもできないことが多々あった事、そんな中でも本人の気持ちに寄り添おうとするケアマネさんの様子が伺えました。会の終わりにAさんの次女さんと話したという関係者の方から次女さんの想いを伺うことができました。「母は入院したいということを言わずに家に居たいと言う人だった、本当に幸せだったと思う」と。その言葉にケアマネさんの優しさが伝わってきて会場はホッとした温かな雰囲気に包まれ、中には涙ぐむ方もありました。毎回思うことですが、支援の在り方に正解はないのだろうと思います。事例提供してくださったケアマネさん、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

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